Curation Note
このたび Alpha Contemporary は、『深水 沙由理:潮の手招き 光の手触り』を 2025 年 2 月 26 日 より 3 月 5 日まで実施する。
沖縄出身である深水 沙由理 (Japanese b. 1986 )は、生まれ育った土地から得た自然と生(セイ)の手触りをモチーフに、生のエネルギーをテーマとし、染色技法の一つである型染にて制作を行っている。
型染は名前の通り型紙を絵柄に沿って切り抜き、もち粉と糠によって作られた糊を防染材として使用し染色する技法である。
無形の存在を型という曖昧さが許されない技法で表現することで、新たな視点を生み出せると考えている。
深水の表現の源となっている沖縄には、旧暦の3月3日に海にまつわる行事がある。
浜下り(ハマウイ)といい、女性がご馳走を持って浜辺に行き、海に手足を浸し健康を祈願する。
沖縄はこの時期から島に光が満ち溢れ、他より早い夏の足音が近づいてくる。
日中の気温は上がり始まったが、朝晩の気温差が大きい東京の2月末。寒さ対策をしながらも、新しい季節を感じられるアイテムを取り入れたい季節である。
本展では、春を通り越して、沖縄の夏の海や風、香、光など目に見えないものまでを優しい布に染めている深水の絵画作品を紹介する。
少しひんやりとした潮の気持ちよさと光の暖かさを思わせる深水の作品から、五感を研ぎ澄まし、新しい季節の到来に期待し、心身をリフレッシュしてほしい。
冬が過ぎ去ろうとするところには、新しい季節が待っている。この新しい季節を“希望”と呼べるなら、その希望は、生きる力になれる。
深水 沙由理 Fukami Sayuri
1986 年 沖縄県出身、埼玉県在住
2011 年 沖縄県立芸術大学大学院 生活造形専攻染織専修修了
グループ展
2016 年 染色絵画2人展(ギャラリーアトス 沖縄)
SOMÉー染色のDNAー(染・清流館 京都)
2018 年 染色回遊vol.4(沖縄県立芸術大学附属芸術資料館)
2020 年 港ヨコハマ夏の市(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA 横浜)
2022 年 港ヨコハマ夏の市2022(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA 横浜)
THE FUTURE ETERNALー未来への轍ー(A Lighthouse called Kanata 東京)
2023 年 Communication art project パスカルの蝶たち展(鶴身印刷所 大阪)
2024 年 Summer pulse ナツノコドウーアートとつなぐー(HIDEHARU FUKASAKU GALLERY&MUSEUM 横浜)
個展
2018 年 生に染む(ギャラリーアトス 沖縄)
2019 年 ひかり染む(TK GALLERY 東京)
2022 年 ーkiー(ギャラリーアトス 沖縄)
2024 年 breathe(ギャラリーアトス 沖縄)
コミッションワーク
2023 年 ヒルトン沖縄宮古島リゾート
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■展示概要
□会期|2025 年 2 月 25 日(水)~ 3 月 5 日(水)
□時間|水曜―土曜 12 時―18 時 (日、月、祝日:休廊) ※火曜:前日 18 時までにメールでの事前予約制
□住所|〒108-0073 東京都港区三田2-13-9 三田東門ビル8F
□入場|無料
□お問い合わせ|infoalphacontemporary@gmail.com
■ギャラリー de ピクニック
「アーティストとランチボックスを食べながら、作品や沖縄生活について」
※沖縄のお菓子とお茶を用意いたします。
※各自お弁当をお持ち込みください。
※参加申し込み:infoalphacontemporary@gmail.com
■Alpha Contemporary(アルファ コンテンポラリー)
Alpha Contemporaryは、同時代性に関しての独自な視点を持って、国内外のアーティストを日本と世界に向けて紹介する。また、作品のみならず、作品の製作プロセスやコンセプト、アーティストからのメッセージをグロバールアートシーンへ共有する。
Works

海が走る "The sea runs" 2024, Stencil Dyeing on Cotton

やわらかな海”Kind Sea” 2022, Stencil Dyeing on Cotton

夏の香 "Summer Scent" 2024, Stencil Dyeing on Linen